アロマテラピーを学ばれたことがある方なら、GCMS定性定量分析については耳にされたことがあるかと思います。
簡単に説明すると、
GCMSとは、気体、もしくは気化する液体の成分分析法ですね!
精油に対して行えば、精油に入っている成分の名前と量が解ります。
精油には1000種類ほどの成分が含まれていますが、0.01未満の成分については精油のテストでは検出しません。
気体にしてから成分分析するので、ガスクロマトグラフなんですね!
ちなみに液体での成分分析はLCMSと言います。リキッドのLですね。
GCMSは、以下の異なる機械でのテストを
併せて行った場合の成分分析のことを言います。
GC(ガスクロマトグラフ)=成分を分離させる
MS(マススペクトロメトリー質量分析計)=分離した成分それぞれの名称(あるいは分類)を測定→分離した成分の含有率の特定
GC ガスクロマトグラフ
ガスクロマトグラフ分析にかけると、
温度により試薬に含まれている成分が
1つずつ(たまに2つくっついて出てくることも)、
ガスに乗って試薬から分離します。
試薬 <~● ~△ ~□□ ~◎◎◎
でもここでは分離しただけで、量や名前は解りません!
MS マススペクトロメトリー
分離した分子の名称と量を特定します。
その際に、「この試薬をどのライブラリを参照するか」を指定して特定していきます。
●=1,8-シネオールだ!
△=これはα-ピネンだ!
◎=こっちはリモネン!
この時にライブラリという、分子の特徴のデータベースを参照して特定していくんですね。
そのように分離した成分の名称や分類を特定したのち、含有量も特定します。
精油の成分分析は芳香分子のライブラリが、
残留農薬試験はその会社がチェックしたい農薬のライブラリが指定されます。
1つの精油に対して、参照ライブラリの違う
2つの検査を同時に行うことは出来ません。
GS-FID分析
GSMCだけでなくGC-FID試験というものも存在しており、
そちらは成分名の特定は出来ませんが量は分かります。
ですが、検査機関にそれなりのライブラリやデータがあれば、
機械に名称を特定させなくても、
検査員がライブラリを参照して
60~95%程度の分子特定をしているという会社も多々あります。
GCMSに比べて3分の1以下の価格で分析出来ます。
成分分析率が低い成分分析表は
GS-FIDの検査結果を表示されていることがあります。
明日は「GCMS分析結果は会社によって違う」でお送りします。