Q.ドラえもんが生物とは認められない理由は?
これは、2013年2月1日に行われた名門男子校・麻布中学校の理科の入試問題の一つらしいです。
中学入試なので小学生の回答として行えばOKですが、皆さんならなんと回答しますか?
生物ってなに?
生物とは、人や動物、アメーバ、細菌など、生命活動を行う個体のことを指します。
生命活動というのは、以下を指します。
- 自分と外界を区別する仕組みを持つ(細胞膜とか)
- 物質を取り込んで分解し、生命活動の為に必要なエネルギーを作り出す
- 物質を体内で構成して必要な物質を作る
- 排泄する
- 成長と増殖を行う
ウィルスは、自分でエネルギーを生み出すこともなく、排泄もしません。増殖も自分たちでは出来ず、生物の力や仕組みを借りなければいけないので、生物の定義には当てはまらない、というわけですね。
ドラえもんは、自分と外界の区別がつくだけでなく、食事をしてエネルギー変換が出来、排泄もしているんですよね。でもエネルギーを作ることはあっても分解した物質を体内で改めて構成して、自分の体を成長させたり、鉄の骨組みを補強したり新陳代謝したりするようなこともありません。また、自分で繁殖することは出来ません。だから生物ではありません。
生物の種類
生物の種類は2つです!単細胞生物と多細胞生物です。
単細胞生物はこの画像のような、アメーバ、ミドリムシ、ゾウリムシみたいな1個の細胞しかない生物ですね。このような単細胞生物はたった一つの自分の細胞の中で上記の生命活動を全部出来ちゃいます。
それに対して多細胞生物というのは、人間もそうなのですが、多数の細胞がその成長過程で様々な役割を果たす種類に分化して(骨、内臓、皮膚、爪とか)、そして集まって器官を作り、それらの組み合わせ全体で一つの生物として活動する生物です。
ちなみに冒頭のドラえもんの入試問題には、「外界との区別がある」「成長し子を作る」「エネルギーを蓄えたり、作ったり出来る」という3つの生物の定義のついての説明文があった上での、ドラえもんが生物ではない理由を説明せよ、という問題のようです。
だから小学生の模範回答としては、説明文の2番目に反するということで、「成長はしないし、子を作ったりしないから生物とは言えない」ということのようでした!
ホメオスタシス
地球環境は、季節や地域でも全然違いますよね。暑い地域や季節もあれば、寒いところも。高山もあれば平地、盆地、湿気、外敵の多い少ないなど・・・
私たちは変化する環境の中で絶えず生命活動を行っているんですが、
例えば暑い場所にいれば体温が上がり続けることはありませんし、寒い場所に行ってもよっぽど長時間でなければ体温はある程度までは一定に保たれています。
思い切り走った後は酸素供給のために心拍数は上がりますが、しばらくしたら元に戻ります。
そのように、生体には外界がどのような状況であれ、体温や心拍数、血圧、細胞内外の液体のpHなどの生命内の環境を一定に保とうとする、「ホメオスタシス(恒常性、クロード・ベルナールが提唱)」というものが存在しており、体内の酸素量、pH、臓器や筋肉や血管の伸展収縮などの状況を感知する部位が全身にあり、それによりバランス良く調節されています。
しかし、過労や、精神的ストレスなどによりそれらが崩れてしまうとうまく調節が出来ず、内臓や脳などの器官がうまく作動しなくなってしまいます。
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